人間の姉が泣いていたので、私はゴロゴロと言って励ましました。
2015年ノーベル文学賞を受賞したベラルーシ出身ジャーナリスト、
スヴェトラーナ・アレクシエーヴィッチ氏の『チェルノブイリの祈り』を読んで、
涙が止まらなくなったのだそうです。
原発事故の作業にあたった消防士の方の体が徐々に壊れて溶けていくのを、
彼を愛する女性は必死で看病します。
その描写を読んだ人間の姉は、
私が被爆して手の中で溶けていくのを想像したそうです。
また、ネコの毛には放射性物質が付いているからと一緒に避難することが禁じられ、
残されたネコたちは順番に射殺されていったそうです。
幼い子どもたちは、被ばくして病気になりながらも、
残された動物や植物のことを心配していたそうです。
この本の日本語版の発行は1998年。
「なんでもっと早く読まなかったのだろう!でも、読めて本当に良かった」と
人間の姉は心からアレクしエーヴィチ氏に感謝していました。
世界を視るフォトジャーナリズム月刊誌「DAYS JAPAN」の広河隆一氏の解説付きで、岩波現代文庫から1,040円で出版されています。
吉田なな(ネコ・8歳 #戦争に反対する肉球と仲間たち #ポーパルズ)